インターネットのサイトには、クレジットカードのショッピング枠を現金化する業者がたくさんあることが分かります。
その業者は果たして信頼できるのでしょうか。安心して申し込める業者と悪徳業者の見分け方について伝授します。
業者のホームページの特徴
・フリーダイヤルのみの電話番号しか明記していない
・所在地の表記があいまいで、枝番や入居するビル名の表記がない
・所在地をひんぱんに変更している
・株式会社、有限会社、合同・合資会社などの法人形態ではない
これらの特徴を要約すると、トラブルがあっても事務所の所在地に踏み込まれたくないという防衛策のためです。
中には事務所のフリーダイヤル以外の電話番号も記載している業者がありますが、電話をかけてみると、100%の確率で社名(屋号)を名乗ることはありません。
かけた側から「○○○か?」と尋ねて、ようやく社名を明らかにします。
業者が行うカードの現金化の方法
業者は通常、複数の方法を用いてカードの現金化をします。
ショッピング枠は全てのクレジットカード会社が「会員規約」で禁止しているので、その網をかいくぐるため、数パターンを用意しているわけです。
業者の中には、別にカードの決済業者を挟むことによって、より確実に現金化する場合もあります。業者が入れば、カード会社が現金化を見抜くのが極めて困難になるといえます。
【業者のカード現金化の方法】
1)商品を購入させ、指定場所に納品。業者が商品をリサイクルショップ、質店に持ち込む
2)業者が価値のない鉛筆などの商品を高額で購入させ、キャッシュバックさせる方法
3)業者に客のクレジットカードの決済を一任され、決済分をキャッシュバックさせる方法
4)指定する商品を決済させ、客が直接業者に持ち込んで、その対価として現金を支払う
気になる換金率ですが、かなり幅があります。
商品や時期によっても変動があり、60~90%あたりです。個人でやれば、うまくいくと95%超も珍しくありません。
しかし、個人ではニーズのある商品のリサーチ力が不足し、カード会社に現金化がバレる可能性も高くなります。この2点は、さすがに業者が精通しています。常に売れ筋の最新トレンドを把握しています。
業者から必ず求められる重要情報
実際に業者を使うと、全体に漏らしてはいけない重要なクレジットカードの情報を求めてきます。
多くの方がこの時点で不審に思い、断念するケースが多いのです。中には差し迫った状況もあり、早急に現金が欲しい方は、業者の求めに応じてカードの重要情報を提出してしまいます。
これが、どれほど危険なものか、後々になって被害に遭うケースもあります。
【業者が欲しがる客の情報】
・クレジットカード両面の記載情報の画像(口頭で伝えるケースも)
・免許証などの公的な本人確認書類(職業形態が分かる健康保険証の提出を求める業者も)
・キャッシュバックの振込先口座
上記の情報の中で客が業者に明示していいのは、振込先の情報だけです。
最悪なのがクレジットカード両面の記載情報を提供することです。カードが手元になくても、業者がいつでもネットなどでオンライン決済をされてしまう可能性があるからです。
業者の法人形態が明らかでない場合、本人確認書類はプライバシー保護の観点もあり、不必要です。
他にも電話の対応が悪い、振込が数回に分けられるという特徴もあります。
過去には業者が摘発された例も
クレジットカードの現金化は、日本クレジット協会や消費者庁などでも禁止しています。
違法ではありませんが、前述したように各カード会社の「規約違反」となり、カードの強制解約にもなりかねません。
2011年には、価値のない商品を高額で買い取らせるキャッシュバック方式で業者が摘発され、その後、有罪判決が出ています。この場合、現金化の行為よりも、契約時のキャッシュバックを著しく下回る換金率だったため、詐欺罪の適用になりました。
「契約時に90%と提示された換金率が、実際は70%以下だった」「不明な手数料を取られた」「振り込まれるまで時間がかかった」などという事案が発生しています。
客にとっても、カードでの現金化がカード会社に知られるのを避けるため、結局は泣き寝入りするしかありません。その辺の事情も業者は熟知しており、客に不利な状況に持っていきやすいのです。
カードの現金化によるトラブルは、なかなか表面化しづらい状況でもあるのです。
まとめ
クレジットカードのショッピング枠の現金化を利用する時はキャッシング枠が0や、消費者金融での借り入れを信用情報機関に記録されたくない場合など、自己責任ということを念頭に置くことが大切です。
また、最後にこの方法で現金を捻出できる、というようなあくまで緊急避難的な措置として捉えることが必要です。
そしてクレジットカードによるショッピング枠の現金化を利用する場合、まずは、優良な業者を選ぶことが大事になります
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