クレジットカードを平均2枚所持してると言われている現在、あえてクレジットカードを持たない人って、けっこういるみたいですね。
現金主義を信条とする人で、すべての支払いを現金で行うのです。
カードを持たない一番の理由は、使いすぎる心配があるから。
後払いになるため自分がいくら使ったのかを把握できなくなることがあります。そしていざというときにキャッシングができ、急場をしのぐことができますので、気がつかないうちに使いすぎていることがあります。
このようなことを心配してカードを持たないようにしているのではないでしょうか。
気をつけなければならないのは、クレジットカードを持たない人は、自分の意思で持たないのではなく、持ちたくても持てないのではないか、と勘繰られることです。
例えば、①自己破産者、②暴力団関係者、③無職の失業者などは、カードを作りたくても作れません。
このような人たちと同類だと見られる可能性があるので、あまり良いことではありません。
クレジットカードを一切使わず、すべて支払いを現金でするというのも難しい世の中になっています。
そこで、クレジットカードのメリット・デメリットを検証した上で、カードを安心して使える方法を考えてみましょう。
クレジットカードのメリット
1.キャッシュレス
クレジットカードの大きなメリットは利便性。現金を持ち歩く必要がないことです。
前もって銀行に行って現金を引き出さなくても、高額な支払いでも、クレジットカードを1枚持参するだけで支払いを済ませることができます。
多額の現金を持ち歩けば、紛失や盗難の危険性がありますので、とても安心で便利です。
2.ポイントやマイレージが貯まる
クレジットカードは、使うごとにポイントやマイレージが貯まり、実質的に割引されたと同じ効果を得られます。カードで支払う人が考える一番のメリットです。
溜まったポイントやマイレージは、キャッシュバックされたり、商品券や商品と交換したり、他のカードのポイントと交換することもできます。
3.特典・サービスが受けられる
カードを持っているだけで、特典やサービスが受けられます。
例えば、イオンカードは、毎月20日、30日は5%OFF。ENEOSカードは、ガソリン1Lにつき2円引き。
「洋服の青山」のライフカードは、毎年3,000円の割引券が使えるという特典があります。
これらの他にも、様々な特典やサービスを設けているカードがたくさんあります。
4.ネットショッピングなどの支払に便利
ネットショッピングやカタログ通販などの支払いをするにもとても便利です。
Webサイトの画面に必要なカード情報を入力したり、電話で伝えるだけで決済することができますので、わざわざ銀行やコンビニまで行って振込の手続きをとる必要もありません。
紛失や盗難の被害に遭っても保険が適用される
現金を紛失したり、盗難の被害に遭った場合、戻ってくる可能性はほとんどないでしょう。
一方クレジットカードの場合は、ただちにカード会社に連絡を入れてカードの利用を停止することで、被害を最少限度に抑えることができます。
万一被害を受けたとしても、カードに付帯している盗難保険が適用され、被害が補償されますので安心です。
クレジットカードのデメリット
1.使いすぎてしまう
これが最も大きなデメリットといわれています。クレジットカードで買い物をしても、手もとのお金が減らないため、気が大きくなって必要以上に使いすぎてしまうのです。
そしてお金がないとき、急場をしのぐために安易にキャッシングしてしまうこともあります。
あまりにも手軽で簡単にできるため、借金をしているという感覚がなく、まるで自分の口座から預金を引き出しているような錯覚に陥っているのです。
これでは、使いすぎてしまうのも無理はありません。
2.口座の残高管理が必要
クレジットカードは、毎月決められた日に1ヵ月分の利用額が銀行口座から自動的に引き落とされます。
残高不足のため引き落しができなかった場合は、支払い遅滞により遅延損害金が発生したり、信用履歴に瑕がついたりしますので、引き落とし口座の残高をきちっと管理する必要があります。
3.年会費がかかることがある
クレジットカードは、作った初年度は無料でも、次年度以降、維持費として年会費がかかることがあります。
もちろん年会費が永年無料のカードも多く出回っていますが、高いポイント還元率や各種保険が付帯するゴールドカードなどは、年会費がかかり、しかも高額です。
年会費以上の利益やサービスを享受できている場合は良いのですが、そうでない場合は、無駄な出費になります。
4.分割払い・リボ払い、遅滞の際に高い手数料をとられる
今は手持ちのお金が少なくて買い物をすることができなくても、近い将来まとまったお金が入る予定がある場合、クレジットカードの分割払いやリボ払いを使えば、先に買い物をすることができます。
しかしこれらを利用すると、分割払いで年率12~15%、リボ払いで15~18%の手数料が発生し、その額は決して少なくありません。
残高不足のため引き落しができなかった場合は、支払いが完了する日まで遅延損害金が発生します。
遅延損害金の年率は、ショッピングで最大14.6%、キャッシングで最大26.28%(利息制限法の上限18%の1.46倍)にも及び、大きな負担になります。
5.不正利用される危険性がある
現金を紛失したり、盗難の被害に遭ったとしても、被害は所持していた金額が限度ですが、クレジットカードの場合、紛失や盗難により不正利用されれば、その被害は最悪利用限度額まで及ぶ危険性があります。
もちろんカードに付帯している盗難保険が適用されますが、カード所有者に被害発生について責任があるときや申請期間が経過しているときなどは、保険が適用されず、被害も補償されません。
最近は、スキミングやフィッシング詐欺など、クレジットカード犯罪が巧妙になり、気がつかないうちに被害を被っていたということがありますので、注意が必要です。
クレジットカードを安心して使うには?
このようにクレジットカードのメリット・デメリットを検証してみると、カードが使えないと、不便な世の中であることがわかります。
実際に格安スマホ、レンターカーや高速道路のECTなどは、クレジットカードでないと使えないことがありますから。
それでは、どうしたら安心してカードが使えるのかを考えてみましょう。
1.カード専用の口座を作り、使った日に入金する
クレジットカードを持つことによって使いすぎを心配する人にお勧めなのが、カード専用の銀行口座を作ることです。
そしてカードを使ったら、その日のうちに使った額を入金しておくこと。このよういすれば、使いすぎを防止するだけではなく、口座の残高を管理する必要もなくなります。
2.年会費無料のカードを使う
高額な年会費のクレジットカードを持っていても、それに見合うポイント還元率やサービスを享受できていない場合は、思いきって解約して、年会費を節約しましょう。
年会費無料のカードでも、それなりの特典やサービスがついていますので、それらを上手く活用しましょう。
3.キャッシング枠を廃止する
急場をしのぐ安易なキャッシングを自制するために、キャッシング枠を「0」に設定して、キャッシングをできなくすることも有効な手段です。
クレジットカードのキャッシングの手数料は、決して安くはありません。
100万円未満の借入で年率18%、100万円以上で15%が一般的です。
銀行に1年間定期預金をしても利息が0.05~0.2%程度しかつかない低金利時代に、このような高い利息を支払うのは、とてももったいないことです。
4.デビットカードを利用する
どうしてもクレジットカードでは使いすぎが心配だという人にお勧めなのが、「デビットカード」。
デビットカードは、使ったら即座に口座預金から引き落とされ、預金の残高の範囲内でしか利用できませんから、使いすぎる心配は一切ありません。
クレジット機能が付いていない点を除くと、クレジットカードと同様に、ネットショッピングやカタログ通販でのカード決済に利用でき、利用額に応じてポイントも貯まりますので、お得で便利です。
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