クレジットカード誕生の歴史を考察
クレジットカードは、半世紀以上もの歴史があります。
第二次世界大戦が終了してから5年度の1950年に、米国・ニューヨーク市で世界初のクレジットカード会社「ダイナースクラブ」が誕生しました。
この時代の日本は、高度経済成長の真っただ中で、物資の生産力が飛躍的に向上し、内需拡大が加速していきました。
国民の消費も増大し、1960年には日本初のクレジットカード(日本ダイナースクラブ)が発足。
カードも現行のプラスチック製になり、世界をはじめ、日本の経済活動にも浸透してきました。以来、進化を続けて今日に至りました。
日本も欧米のように、クレジットカードの利用が当たり前になっているのです。
【クレジットカードの主な時代経過】
- 1950年 米国・ニューヨーク市で世界初のクレジットカード会社・ダイナースクラブが誕生
- 1958年 米国のアメリカン・エキスプレス(アメックス)社が業務を開始
- 1960年 日本初のクレジットカードとなる日本ダイナースクラブが発足
- 1961年 日本の国際ブランドJCBがカードを発行
- 1966年 Masterカードの前身となるマスターチャージカードを発行
- 1968年 住友銀行(現三井住友銀行)が日本初のVISAカードを発行
- 1980年 アメリカン・エキスプレス社が日本で初めてゴールドカードを発行
ダイナースクラブが誕生したきっかけは、レストランで食事をした際、ある実業家が財布を忘れたことでした。
そのため、財布がなくても、信用力で決済できる仕組みを考えたのが、クレジットカード誕生の原点になりました。
高いステータスを誇るカードですが、誕生した経緯は意外なところにあったのです。
カード選びの基準になる国際ブランドとは
クレジットカードは世界で50億枚以上も発行されている、と推定されています。
気が遠くなるような枚数ですが、カードを分類すると、主に5種類に分類されます。この5種類が一般的に国際カードブランドといわれるもので、VISA、Master、アメックス、ダイナースクラブ、JCBになります。
5つの国際ブランドと銀行、信販会社、百貨店、流通系、各種サービス関連企業などがライセンス契約を結び、カードを発行しています。
中国の「銀聯カード」が40億枚以上のカードを発行しているとされていますが、あらかじめ一定金額を入金して、その金額内で決済する仕組みなので、一般的にクレジットカードのくくりから外されています。
【国際ブランドの特徴】
VISA | 米国の会社 | シェア 1位 | 世界3810万店が加盟 |
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Master | 米国の会社 | シェア 2位 | 世界3810万店が加盟 |
アメックス | 米国の会社 | シェア 3位 | 世界2300万店が加盟 |
JCB | 日本の会社 | シェア 4位 | 世界2300万店が加盟 |
ダイナースクラブ | 米国の会社 | シェア 5位 | 世界2300万店が加盟 |
VISAとMasterは、日本を含む世界各国で使えない国・地域がほとんどありません。一番、使い勝手があるクレジットカードといえるでしょう。
JCBは日本、ハワイ、グアム、韓国など日本人観客で多く訪れる国・地域で使用する分には、不便さを感じません。
アメックスは、加盟店が支払う手数料が高いため、少額決済ではカードの使用を断られるケースもあります。
JCBの海外利用ですが、アメックスと決済時の提携をしていますので、ある程度のカバーが利きます。
ダイナースは北米、欧州などで便利ですが、日本ではアメックスと同様に使用できない場所も多くあります。
クレジットカードの手数料とは
クレジット会社の利益は、加盟店から受け取る手数料収入がメインになります。
3~7%ほどに設定されています。
1万円の決済では、300円~700円がカード会社の収入になります。
アメックスの場合、この手数料が高いため、しばし使用を断られるケースが出てくるのです。
実際に使用できる店舗数は、実数でいうと減ってきます。ダイナースクラブも同じようなケースが報告されています。
手数料は店側がカード会社に支払うもので、客に対して手数料の上乗せを要求することを各カード会社の内規で禁止しています。
違法ではありませんが、カード会社と加盟店との間の契約違反(英国、オーストラリア、アイルランドなどの例外国もあります)となります。
アメックスやダイナースのステッカーがあるのに、同カードの使用を断られた、という事態の背景には手数料があるのです。
このような事情も踏まえ、国際ブランドを選ぶひとつの基準にするといいでしょう。
まとめ
クレジットカードは、初めて作る人を含め、初心者にとって利便性が高い国際ブランドを選ぶ方が得策です。
それらの観点から絞り込むと、VISAとMasterがベストといえます。
JCBは日本国内でのネットワーク網の広さ、信頼性があります。
アメックスやダイナースクラブは、使えないかというと、そうではありません。この2つのクレジットカードは、世界のカードをけん引してきた実績に加え、ステータス性の高さがあります。
海外の有名高級店やリゾート地での各種サービス、カードに付帯する保険や補償などが充実しています。
自らのワークライフ、生活ライフに合わせて、まずは1枚のクレジットカードを選ぶことが大切になります。
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