クレジットカードの利用限度額・与信枠のアレコレ

与信枠に関する基礎知識

クレジットカードは、申込者のさまざまな状況を総合的に判断して、利用限度額となる「与信枠」を決定します。

なぜ、この利用限度額が厳格に適用されているのかというと、クレジットカード会社が損害を受ける可能性が出てくるからです。

カードで商品を購入した場合、商品代金は客がその場で支払うのではありません。 カード会社が客に代わって、いったん、立て替え払いをするシステムです。

立て替えた金額をカード会社から、客へ一定期間後に請求する仕組みになります。

カード会社にとって、立て替えた商品代金を回収できなければ、損害になってしまいます。なので、客に付与する与信枠はとても重要なのです。

カードの申し込み時の審査は一度きりですが、与信枠の審査はカードを利用している限り続きます。

カードの契約中に利用限度額を減額されたり、最悪の場合には契約更新ができなくなる可能性もあります。

 

個人によって与信枠に差がある

クレジットカードを申し込んで、無事に審査をパスすると、カードが届きます。その際、あなたの利用限度額が必ず明記されている書類も同封してあります。

しかし、利用限度額は一定しているわけではありません。それぞれのケースによって、かなりの開きがあります。

例えば、クレジットカードX社の一般カードの利用限度額はショッピング枠(S枠)10万~100万円、キャッシング枠(C枠)0~50万円とします。

審査に通ったAさん、Bさんの利用限度額にはこのような差がありました。

Aさん男性(25歳)の場合 S枠70万円 C枠20万円 公務員  年収350万円  

Bさん男性(25歳)の場合 S枠30万円 C枠10万円 契約社員 年収350万円 

上記は一例ですが、性別、年齢、年収が全く同じでもS枠で40万円、C枠で10万円の差が出ました。

最大の違いは職業です

Bさんの職業が一部上場企業や大手の正社員なら、Aさんと同じような利用限度額だったと推測されます。

利用限度額を決める個人の与信枠とは、年収や職業、過去の利用実績を表すクレジットヒストリー(クレヒス)など10項目前後を審査して、「個人属性」という高低をスコアリングします。

その結果でショッピング枠(S枠)、キャッシング枠(C枠)の利用限度額を算出するのです。重要事項は職業形態になります。

収入の多少も大事ですが、やはり継続的に安定した収入が得られるのかどうかが、与信枠を決定する大きな要素になります。

このような観点から、芸能人も職業的な属性では、決して高いとはいえないのです。

 

利用限度額に関するアラカルト

クレジットカードは、事故歴がなく、返済をきちんとしていけば、自動的に利用限度額が上がります。

カード会社にとって、カードを利用すると、加盟店から一定の手数料収入が入りますので、優良顧客の利用限度額を上げて、さらなる利用を促す形になります。

ただし、イレギュラー的なケースでも柔軟に対応してくれる場合があります。

1.旅行時

海外旅行など、一時的に利用が増加するようなケースでは、増額申請を受け付けてくれるケースがあります。

旅行に合わせてカードを作るケースもありますが、既に所有しているケースでは過去にそのカードで最低でも1回以上の決済歴があることが理想です。

2.うっかり

利用限度額をオーバーしていることに気づかず、決済でエラーが出てしまいました。

カード会社に相談すると、一時的に増額してくれ、無事に決済できました。

最低でも5年に一度のカードの更新歴があり、クレヒスなどに事故歴のない優良会員が対象です。

3.規定外

カード会社の利用限度額は一般カード~100万円、ゴールドカード~200万円がほとんどです。

しかし、一般カードで150万~200万円、ゴールドカードで300万円が本当の上限といわれています。

超優良顧客に最大限の与信枠を設定し、より上位のカードに入会してもらうためです。

 

キャッシング枠についての注意点

クレジットカードは、ショッピングとキャンシングの2つの利用限度額があります。

しかし、この2つは、規制する法律が違います。

ショッピングが「割賦販売法」で、キャッシングが「貸金業法」です。

【ショッピング】→【割賦販売法】

【キャッシング】→【貸金業法】

キャッシング枠は、消費者金融などに適用される貸金業法が適用されます。

法定金利が厳格に定められています。

さらに、年収の3分の1以内の借り入れしかできない「総量規制」の対象になるので注意が必要です。総量規制は全てのクレジットカードのキャッシングに適用されます。ちなみに、銀行のカードローンや住宅ローンなどには適用されません。

年収300万円の人のキャッシング枠は、100万円以内となります。

例えばAカード(VISA)とBカード(JCB)で、各50万円の計100万円のキャッシング枠があるとします。

新たにCカード(Master)を作った場合のキャッシング枠は、必然的に0になります。A、Bの両カードで総量規制となってしまったからです。

 

まとめ

クレジットカードの与信枠は、非常に重要なものです。

その仕組みを理解することで、より一層の利便性が高まるといえるでしょう。

信頼と実績を積み重ねて、与信枠が更新時に増えるのは、うれしいですね。

しかし、これにも思わぬ落とし穴があります。

利用限度額が例えばAカード300万円、Bカード300万円を所有しており、新たにCカードを申し込んで審査が否決されたケースもあります。

一部上場企業で年収1000万円超、事故歴も一切なく、利用歴も豊富な優良客です。

既に合わせて600万円という、かなり高額な利用限度額をCカードが審査で危惧した形になります。

このようなケースでは、AとBの利用限度額の減額申請をすれば、Cカードの申請が通った可能性があります。何事もバランスが大切だということです。

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