どんな人たちがクレジットカード現金化を利用しているの？

クレジットカードのショッピング枠による現金化の流れを見てみる

まず、「クレジットカードのショッピング枠による現金化とは？」について、おさらいも兼ねてもう一度、振り返ってみます。

簡単に説明すると、システムの違いはありますが、全てに共通しているのが、ショッピング枠で購入した商品を現金化する、ということです。

現金化には「個人」と「業者」で行う２パターンあります。

 

【現金化のパターン】

▽個人の場合　

1)家電などを購入→2)買い取り業者へ転売・オークションへ出品して現金を手にする

 

▽業者の場合（一般的なケース）

1)指定された商標をネット上で購入→2)業者が確認後、指定口座に現金が振り込まれる

 

クレジットカードのショッピング枠による現金化は、違法ではありませんが、各カード会社の利用規約で禁止されています。

カードの利用歴は、不正利用防止のため、常に監視されています。

個人で現金化をする場合、換金性の高い商品では、カード会社にバレてしまう可能性もあります。

このため、間に業者を挟むと、スムーズな現金化をすることができるのです。

 

現金化をするパターンその１「必然型」

クレジットカードを現金化するのは、主に2パターンあります。ここでは「必然型」を見ていきます。

ケースとしては、急な出費を余儀なくされ、手持ちの現金がないような状況です。

例えば身内や知人の不幸は、予期することができません。ク

レジットカードである程度は対応できますが、香典は現金が必要です。給料日前や出費が重なった場合など、どうしようもないですね。

 

【対象となる方々】

• クレジットカードなどの延滞履歴があって、金融機関で借り入れができない方
• 個人属性（年収、職業形態など）が低くてカードのキャッシング枠がない方
• 主婦など消費者金融での借り入れに抵抗がある方
• キャッシング枠がゼロの学生
• 既にキャッシング枠の限度額に達している方

 

共通しているのは、買い入れをする手段がクレジットカードの現金化以外に考えられないケースです。

実際、カードにはキャッシング枠が付帯していますが、個人属性が低ければゼロになります。

個人の雇用形態にも大きく影響し、契約写真やパート・アルバイトなどでは、正社員と違って不安定な身分という認識で、キャッシング枠がゼロになるケースが多いのです。

 

現金化をするパターンその2「先行型」

前述した「必然型」に比べて、対局にいるのが「先行型」になります。

「先行型」とはリスクを考えて、クレジットカードを現金化するという意味です。

少し矛盾しているような感じですが、この「先行型」の考えこそが大事になってきます。

一番は自身のクレジット、借り入れに関するヒストリー（履歴）のクリーンさを維持するためです。

 

「先行型」の人は、決して個人属性が低いわけではありません。

多くの方はクレジットカードのキャッシング枠も30万～50万円ほどある人もいます。

キャッシング枠を使って緊急的に引き出せるはずです。現金化するよりも、はるかに手間がかからず、低金利です。

さらに、消費者金融をはじめ、金融機関で融資を受けるのも、ほとんど問題のない方々です。

 

【対象となる方々】

• 近々、住宅購入を予定して銀行などの金融機関から借り入れ予定がある方
• 事業資金を銀行などの金融機関から借り入れ予定がある方
• クレジットカードをゴールドやプラチナへの上位カードにアップグレードを狙っている方

 

ではなぜ、現金化するのでしょうか。

クレジットカードのキャッシング枠を使うのは、消費者金融で借り入れることと同じです。

つまり、この両方の借り入れには、消費者金融と同じ「貸金業法」が適用されるのです。

銀行で住宅ローンの審査を受けるとき、消費者金融やカードのキャッシング枠の利用があると、マイナス要素として見られるケースが多いからです。

 

カードでの現金化はベストではないがベター

銀行などの金融機関では、消費者金融やカードのキャッシング枠の利用履歴があると、さらに慎重な審査をすることになります。

お金に困っている、という印象を与えてしまうからです。

安易に消費者金融やカードのキャッシング枠を使うと、住宅ローンなどの人生で大切な借り入れのときに融資が下りない可能性が出てきます。

 

クレジットカードの現金化は、ショッピング枠を利用しているだけです。

借り入れではないため、住宅ローンの審査では延滞歴の有無しか調べようがありません。

通常のクレジットカードの使用にすぎないのです。

クレジットカードのアップグレード、2枚目や3枚目のカード作製を検討している方にとっても、キャッシング枠の利用は避けた方が無難です。

 

まとめ

カード会社は、キャッシング枠の利用を歓迎していません。

改正貸金業法によって、上限金利が大幅に引き下げられたので、あまりうま味があるとは言えなくなったからです。

同法によって、年収の3分の1しか借り入れできない「総量規制」の対象にもなっているからです。

このため、カードの現金化に一、定の需要があると考えられています。