審査に通るための3つのポイント
クレジットカードは、各社で独自の審査をしています。
何を審査されるのか。どんなことを調べられるのか。初めてカードを作る方は不安に思うことも多いと思います。
しかし、カード会社にとって、新規客は大歓迎なのです。顧客が増えないことには、会社の利益も上がりませんから。
カードを使ってくれる顧客の獲得こそ、永遠のテーマなのです。
ただし、誰にでもカードを発行するわけにはいきません。クレジットカードは、個人の信用力が第一になるからです。
それでは、個人の信用力とは、どういうことになるのでしょうか。
これは「与信」という用語になります。まさに文字通りに「信用を与える」ことになります。
審査に通るための与信の条件は、主に次の3項目にあります。
- CAPACITY=資力
- CHARACTER=性格
- CAPITAL=資産
これからの3点を細分化して、総合的に判断するわけです。
クレジットカードを発行の可否を決める「個人属性」の高低とは、上記の3項目を基に決めていきます。
次の章では、詳細を見ていくことにします。
無職は原則としてどんなカードも発行されない
カード発行の可否の最優先事項は「CAPACITY」になります。
返済能力を見るもので、継続した安定収入があるかどうかになります。
無職の方は原則、クレジットカードは発行されません。以下が審査の項目になります。
- 職業
①医師・弁護士などの専門職②上場企業・公務員③そのほかの会社④自営業 - 雇用形態
①役員・社員②契約社員③アルバイト - 勤続年数
①10年以上②10年未満 - 年収
①1000万円上②500万上~1000万円③300万上~500万円④300万円下 - 借入額
住宅ローンを含めた借入の有無など
※○数字が小さいほど審査に有利
一般カードでは、職業の有無が第一条件になります。
基本的には職についていれば、条件を満たすことになります。
アルバイトでもOKなカード会社も多く、勤続年数3年以下の年収300万円以下でも問題はありません。
クレジットヒストリーが重要なポイント
ここまで無事に関門をクリアすると、今度は申し込み者の「性格」の審査に入ります。
過去の支払いを延滞の有無を調べるクレジットヒストリー(クレヒス)を見ます。
民間の信用情報会社のCIC(シーアイシー=利用会社・信販会社、クレジットカード会社)、JICC(利用会社・日本信用情報機構=銀行、流通、消費者金融、メーカー系)などに、申込者の情報を照会します。
【カードが否決される可能性の高いケース】
・過去5年以内にクレジットカード、住宅・車・携帯の引き落としなどの延滞がある
・過去6カ月以内に申し込んだカードの発行が拒否されている
延滞歴は5年前までさかのぼることができます。5年以内に延滞歴があるのかどうかの確認が必要です。
カードの申し込みの状況についても、例えばA社のカードを申し込んで拒否され、その6カ月以内に違うB社に申し込んでも、B社がA社に拒否されたことを知ります。
この時点でB社のカードも発行も慎重にならざるを得ません。
ちなみに税金、自営業者の場合の国民健康保険、国民年金の延滞や未払いがあっても、クレジットカードの審査には、全く影響がありません。
民間の信用情報会社が、国や地方公共団体のデータを共用していないからです。
通常は賃貸住宅の支払いの延滞も審査に影響しませんが、カードでの引き落としをしていて延滞があれば、信用情報会社に履歴が残ってしまいます。
審査はスコアリング方式で全て数値カされる
クレジットカードの審査で、3つ目の資産の項目があります。これも、審査に大きな影響を与える項目です。持ち家か賃貸かの分類が申込書にあります。
万が一のための担保力を見るためです。
さらに、重要なのが居住年数です。特に賃貸で現住所に1年未満の場合、審査が厳しくなります。生活の安定度という観点からでも、1年以上の居住実績が欲しいところです。
審査のポイントについて見てきましたが、以上の審査項目は全て数値化されています。
これを「スコアリング方式」と言います。ネット上で簡単な審査結果が出るのもこのためです。
スコアリング方式では、年収1億円の芸能人と500万円の公務員では、公務員に属性が高くつきます。継続した安定収入があるので属性が高いという理由からです。
全く事故歴がなく、職業や年収など、誰もがうらやむ個人属性が高い専門職の方が、審査落ちしたというケースもあります。
40歳で初めてクレジットカードを申し込んだためです。
この場合、一定の年齢に達しても、クレヒスが全くない通称「ホワイト」と呼ばれるパターンです。クレヒスがいかに大切かを物語る話です。
まとめ
国際社会において、クレジットカードは利用の有無を問わず、所有しなければ不便な生活を強いられることになります。
とくに欧米では、ツアー以外にホテルに宿泊する際には、必ずといっていいほどデポジット(証拠金)を求められます。
ところが、クレジットカードがあれば、デポジットが必要ありません。海外ではカードがなければ、レンタカーを借りることもできません。
日本でもカードがあれば便利で得するシステムになります。カードの国際化も進んでおり、将来的に現金決済が減っていくことは確実です。
クレジットカードは便利である一方、国内外で個人の信用力を示すことができる強力なアイテムなのです。
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